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とりのにこみ
この記事を書いた人:アベミチコ
とりのにこみ
先日東京にお仕事も兼ねて行ってきた。
だいたい出張に行ったとしても自由な時間はあんまりない。
でも今回の東京は自由。
あちこち行きたいけれど調べると楽しみが減る気がして調べないようにした。
自然に入ってきたことがきっと出会いだと思ってそうした。
ある日曜の10時、安住紳一郎さんのラジオを聴いていたら
「家畜」という言葉が聞こえてきた。
よく聞くと東京大学総合研究博物館で遠藤秀紀さんという方の
「家畜 ―愛で、育て、屠る―」 というもの。
とてもおもしろく手を止めて聞き入った。
タイミング良いので見てきました。
世界最小の馬「天皇の馬」の剥製や
イタリア半島の巨大牛、すごい種類の鶏の剥製群など。
家畜というものは「繁殖を人為的にコントロールされている集団」らしいです。
「ニワトリ 愛を独り占めにした鳥」という地球上に110億羽もいるという鶏についての本も直接いただいて。
その展示は剥製、家畜というもの、そして遠藤先生の人柄など
とても考え深く、楽しい時間でした。
そんな多くの鶏の剥製を見た後に行ったのが
根津にあるカンターのみの小さな居酒屋さん。
そこの女将さんとは知り合いであったものの、
初めて行ったとは思えない空気、そしてあたたかいお客さんたち。
そこで食べたのがこのとりのにこみ。
二十種類くらいしかないメニューだからこそ
どうお酒と合わせるか順番考えるのも楽しい。
隣に座った方との会話も、お客さんと女将の会話も
そこがまるでひとつの家庭のよう。
開店から遅くまで居座ってしまった。
「みっちゃん、瓶ビール置いてきて」と言われた時は
何かサービスされるよりうれしさがあった。
与えるだけが幸せじゃないよね。
一生懸命を明るくがんばる姿がとても素敵でした。