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にしんの白子

この記事を書いた人:アベミチコ

にしんの白子


釧路で春告げ魚といえばにしん。
にしんが大好き。刺身もお寿司も煮魚も。

わたしは今、実家のある釧路にいるのですが
母ににしんは好き?と聞いたところ・・・


「昔々、ダルマ型の蒸し釜があってね。
それに小さな煙突がついてて、ある程度になるとそこに蓋をするの。
ご飯もおいしいのだけど、
そこでにしんを焼くとふわっととってもおいしくなるのよ。
でもその釜が古くなってヒビが入っちゃうの。
母はご飯を潰してひびを埋めてたわ。」

「母がね身欠きにしんを作るとき
これは「母さんか父さんか」なんて言って
わたしたち子供に白子か数の子か当てっこしたの。
にしんをひさしの下に干すのだけど
それをつまむのよ。
それがまたおいしくて。」

ん〜〜〜〜!おいしそう!

などなど、とてもおもしろいいろんな話が聞けた。
聞いているだけで匂いと味がしてくる。

その頃はとても貧しかったと思うし、
今なんかより比べ物にならないくらい寒かっただろうけれど
とても贅沢で幸せな時間を感じていたと思う。


今みたいにSNSで私生活を外に発信したり、
知らなくてもいい人の情報が入ってこない分
人と比べることもなく
自分だけの幸せを噛み締めていたんじゃないかななんて思います。

実は今、そういう生活をしようと流れをちょっと変えてみているけれど
仕事もあるし、なかなかそうはいかない。あ、いまも発信しているけれど。
でもいつかはそういう暮らしをしたいと思う。

いまFacebookなんかのSNSは高齢化していると書いてあった。
その方たちは話を聞いてほしいんだろうと書いてあった。

(わたしの周りを・・・見ると・・・高齢化というか仲良しの人たちはほとんどアップしてなかった!)

母の話をいっぱい聞こう。
とくに食べ物の話はとってもおもしろいし。


人を気にして比べてばかりいると、人間関係は疲れちゃいますよね。

そんなときはにしんの白子と熱燗で癒されましょう。
(言い訳です!)

にしんの白子のふわふわとした部分と
端っこの水分が飛んでちょっとカチッと焼けた部分の違いを口の中で楽しむ。
そしてそこへ熱燗を入れて目を閉じる・・・

あぁ・・・・これこそ幸せです。
旬のものってすばらしい。
お酒ってすばらしい。


わたしにとって幸せって
自分らしく、自分で見つけたもの。
次はどんな旬がやってくるかな。
言い訳言って楽しもう。