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哲学者内山 節講演会「自然と人間、死者と生者の結い直し」
この記事を書いた人:山本敬介
内山節さんは、TBSのサンデーモーニングでも「現代社会のあり方」について鋭くコメントするなど、吉本哲郎さん、結城富美男さんと並んで、地域づくりを目指す方にとって憧れの哲学者です。私も2010年興部で講演を聞かせていただきましたが、あっという間に話に引き込まれ、「地域おこしとは、地域が無事あること」「自然との関係性」「死者との対話」など、その後の活動に多くの示唆をいただきました。その後東日本大震災が起き、ますます内山さんの言葉が心に深く響いています。
この機会に、内山先生に今回の台風被害もみていただこうと考えていたのですが、実は2週間ほど前にこちらを訪れて状況を見てくださったということを聞きとても驚きました。そして、ますます講演が楽しみになりました。
講演のレジュメは以下のとおりです。
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◆演題 [自然と人間、死者と生者の結い直し]
1. はじめに
私たちは何を目指せばよいのか
無事な暮らし、無事な労働、無事な地域、無事な歴史、・・・
2. 無事とは何か
有事ではないこと
「おのずから」のあり方を見つけ出す=「おのずから」の関係性を見つけ出す
「おのずから」=自然(じねん)
3. 日本思想における自然(じねん)の意味
自然(じねん)にこそ真理がある
「おのずから」の関係を守っている神仏、「おのずから」の関係が神仏
「おのずから」のままに生きられない人間に悲しさをみる
4. 関係がこの世界の本質という視点
自然との関係がこの世界をつくっている
死者との関係がこの世界をつくっている
日本の社会観・・・自然と生者と死者の関係の世界
5. これからの社会デザインと「伝統回帰」
関係性の世界を回復するために新しい社会デザインをつくりだす
すべての関係性が一体化した社会、生きる世界の諸要素がバラバラになった近代世界
私の村、群馬県上野村の伝統回帰
6. まとめに代えて
「生きる世界」を取り戻すために
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内山 節(うちやま・たかし) http://www.uthp.net/
1950年東京都世田谷区生まれ 哲学者
元立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授
NPO法人「森づくりフォーラム」代表理事
1970年頃から、東京と群馬県の山村、上野村との二重生活をしている
『内山 節著作集』(農文協)、『自由論』(岩波書店)、『「いのち」の場所』(岩波書店)、『文明の災禍』(新潮新書)、『新・幸福論』(新潮選書)、『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社現代新書)などの著書がある
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しむかっぷ講演会「自然と人間、死者と生者の結い直し」 哲学者 内山 節
2016年10月18日(火)15時~16時30分
占冠村コミュニティプラザ <入場無料>
●主催 北海道農山漁村地域力ネットワーク
● 後援 北海道、占冠村、占冠村教育委員会、スローフードしむかっぷ、スローフードフレンズ北海道、北海道グリーン・ツーリズムネットワーク
●協賛 ロコタブル
講演会の詳細はこちら
http://shimukappu.blog.fc2.com/blog-entry-188.html
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