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鰯の梅干し煮
この記事を書いた人:アベミチコ
鰯の梅干し煮
いわしという字は「魚」に「弱」。
陸に揚げるとすぐに弱ってしまう魚だからとのことです。
私は小学校2年生から大学で旭川に来てからの4年、
ずっとお習字を習っていました。
下手だったけどなんだかんだ続けていました。
お習字教室での私は、すぐにいじけたり泣いたり、
強く言われたら断ることができないお人好しで
とにかく「弱い」子供でした。
そんなお習字の時間についたあだ名が、弱と書いて「ジャック」です。
嫌だという気持ちがあったかどうだかわからないですが
あだ名で呼ばれてもニヤニヤしてました。
ほんと、ジャックですよね。
いわしを見るたびその頃の切ない気持ちを思い出して
キュンとなります。
頑張れ!鰯!
笑って過ごしたらきっといつか!
って鰯には大きなお世話ですね。
いつも弱っちくて、このモヤモヤをどこに持って行ったらいいかわからず
とにかく寄り道して歩きました。
歩いて行ったらきっと新しい世界が待っている。
そんな妄想しながら。
今でもモヤモヤした時は歩くと落ち着きます。
話は鰯に戻します。
鰯を母は梅干しで煮てくれます。
釧路の鰯はとても新鮮で脂が甘い。
その甘みと酸っぱみがとってもおいしい!
何匹でも食べられる!
ご飯が進む。
笑顔が出ます。
モヤモヤした気持ちも美味しいものを食べると吹っ飛びます。
小骨が苦手で魚を食べない人がいますが
小骨を気にしてゆっくり食べなさいというくらい
しゃぶりついちゃいます。
何度喉に刺さったことか。
先日スーパーに行ったら、鰯が4匹で170円で売っていたので購入し
お友達がつけたスーーーーッパイ真っ赤な梅干しで煮付けてみました。
母が煮たのには程遠いですが、とっても美味しくできました。
考えたら今でも私はジャックです。でもただのジャックじゃなくて
誰かを幸せにする素材のジャックでありたいな。