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出会いと別れの春

この記事を書いた人:星野和代

出会いと別れの春

まもなくやって来る春はとても待ち遠しいが、出会いと別れが多い季節でもあります。
そしてまた、人を成長させてくれる季節でもあるように思います。
数年前の春、大きな別れがありました…
ご存知の方も多いと思いますが北海道チーズの草分け、近藤恭敬さんが永眠されたのです。
亡くなる半年前のこと、黒松内にある「アンジュ ド フロマージュ」にて、近藤さんとも交流の深かった西村社長の企画により近藤さんの講演がありました。
若き頃チーズの世界に足を踏み入れた日から、看板を下ろす時を迎えた日までのお話を聞かせて下さいました。
大きな決意、大変なご苦労とご尽力、その汗と涙があって今のチーズがあるのだな…
今日まで導いて下さった事に感謝の想いでいっぱいになりました。
今では日常的に食べらるようになったチーズも、30年ほど前は「牛乳からチーズ??」、そんな時代がありました。
「造り続けてほしい…」「後世にも伝えてほしい…」、工房を閉められた後も、チーズのこれからを想い止まぬ日々を送られていた事を語っておられました。
ゼロからスタートし、苦難の路を歩み、なお情熱をそそぎ続ける方がいた事を覚えていてほしい…。

チーズに出会い、幸運にもチーズの販売に関わるようになりました。
創り手の情熱と自然の力、そこに魅力を感じます。
変化し進化している北海道のチーズは、数年後にはもっと個性豊かで深みのあるものになっているでしょう。
それも楽しみですが、この時代にだけ味わえるものもとても貴重ではないでしょうか。
おばあちゃんになった時、あの時代のチーズはね…そんな話が出来たら素敵だと思います。