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むね・ひざ軟骨

この記事を書いた人：アベミチコ

むね・ひざ軟骨
旭川ふらりーとにある昭和25年創業の「ぎんねこ」さん。どんなにお金をかけてもあの雰囲気は出ないすてきなお店。
そこのむね軟骨とひざ軟骨。仕事中なのに思い出して口に広がるやさしい味。大好きな二本です。
ムネ軟骨は一羽から一つのしかとれない軟骨。それを想像しながら大切に・・・なんていかず、一気にポニポニポに〜と食べて
グビグビグビーとビールを飲む。それもちょっと明るい時間に、贅沢です。

ぎんねこさんに行くと思い出す20歳ころ、初めて先輩に連れて行ってもらった日。
雰囲気の良さとおいしさと緊張で、閉店間際までおだち酔っぱらい椅子から転げ落ちて看板に頭をぶつける始末。
でもママがすぐにやさしく声をかけてくれ起き上がらせてくれた。
こんなおだったガキンチョなんかに。

あれから20年。
なんとか〆切を終えて、うまく行かなかったことを反省し、疲れ果てて誰にも会いたくないけど「ちらっと」と寄って、
息子さんがおいしく焼いてくれる軟骨と、三升漬けを“小さい方の”ビールを数杯飲んで、隣に偶然座った方とちょっとお話しをするとすっかり元気になり、人が恋しくなり、おだつ。とまたいつものコース。
おかげで嫌なことを忘れはするが、何か忘れ物もして、ずっと迷惑をかけ続ける懲りない20年間です。