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麓郷の水車(その1)
この記事を書いた人:家次敬介
富良野市麓郷にあるテレビドラマ北の国からのロケ地「拾って来た家―やがて町」、その裏の小さな小川、白鳥川にそれはあります。
ドラマの設定では雪子おばさんの家の電気は裏の小川の水力発電で賄われていることになっています。2011年にドラマの30周年を迎える記念に、勝手に雪子おばさんの家を水力発電してしまおう。なんて軽い気持ちからプロジェクトは始まりました。
でも、軽い気持ちとは裏腹にそうは簡単ではなかったんです。まず河川使用の許可、ロケ地への許可などいろいろな壁が立ち塞がることになります。そもそも自然の川に水車を設置するなんて北海道では前例がなくて、担当する窓口の方の困惑も伝わってくるほど、河川法との戦いはとても労力と時間がかかりました。その一つ一つを根気よく市の環境課の方が対応してくれなかったら、いまだにクリアーできなかったかもしれませんね。
壁はそれだけではありません。水車本体の製作もお手本になるものは、ほとんどなかったので試行錯誤の連続でした(改良は今でも続いています)。
最初は電球1個も明るく点灯させることができなかったのですが、現在水量が多い時は200Wほど発電しています。えっ、そんなに苦労したのにたったそれだけ?と思う人もいますよね。実際、「お金使ってあんなもの作ってどうするんだ」って言っていた議員さんもいました。
でも、これは初めの一歩なんです。なんでそんな面倒なことしているかって?その疑問は次の機会にお話するとしましょう。